保育園業界に巣くう利権の闇(上) | 中小企業の退職金/適格退職年金の移行対策

保育園業界に巣くう利権の闇(上)

【ダイヤモンド・オンライン11月16日(月) 5時30分配信 / 経済 – 経済総合】

保育園に入れない子どもが増加している。その一方で、保育園の新規開設は
遅々として進んでいない。株式会社などによる新規参入に、既存の保育園が
政治力まで使い反対してきたからだ。その背景には、既存の保育園の経営が
利権化し、職員の待遇が恵まれていることがある。保育園業界の闇を追った。

 経営感覚ゼロでも客が万来し、税金はかからず、補助金はジャブジャブ。
職員には、高給取りがごろごろいる。100年に一度の不況など、どこ吹く風──。

 今どき、そんな夢のような業界がある。保育園業界だ。

 なにしろ保育園の需要は急増している。2009年4月時点で、認可保育園に
申し込みをしているが入園できない待機児童数は、全国で約2万5000人。
しかも、この1年で29.8%増と過去最大の増加を示している。

 さらに、はなから諦めて申し込みをしていない潜在的な待機児童数は80
万人と推計される。

 これだけ需要があるのに保育園はなぜ増えないのか。その答えは、新規参入
の難しさにある。保育園業界が、新規参入を断固として阻止しているのである。

 保育園には、認可保育園と認可外保育園がある。認可保育園は文字どおり
自治体の認可を受けたもので、国や自治体から潤沢な補助金を受け取ってい
る。国費だけでも、年間3000億円程度が認可保育園に投入されている。

 認可外保育園には、一部に東京都独自の補助金を受けられる認証保育園な
どがあるが、多くが補助金をまったく受けられないベビーホテルなどで、
設置は自由だ。

 認可外保育園が全国で約7300なのに対して、認可保育園は約2万3000。
さらに、認可保育園は、自治体による公立認可保育園と社会福祉法人などに
よる私立認可保育園に分かれ、その数は半々である。

 そして、認可保育園と認可外保育園の経営には、天国と地獄ほどの差がある。
認可保育園の経営は楽で非常においしいのだ。

 認可保育園は認可外保育園がもらうことのできない巨額の施設整備費を受け
取っているため、園舎は立派で、園庭も大きい。それでいて、月謝の平均は
約2万円と安い。これも補助金のおかげだ。

 たとえば東京都では、私立認可保育園で約30万円、公立では約50万円を、
0歳児1人当たりの保育費用として毎月補助している。だから、月謝が安いのだ。

 一方、都心の認可外保育園の多くは、雑居ビルで運営され、0歳児の月謝
は6万~7万円かかる。

 これだけ差があれば、認可保育園には黙っていても園児は集まる。
そして、園児が集まれば、それだけ多くの補助金が入ってくる。

 おかげで、認可保育園の経営者に経営感覚は育ちにくい。
「複数の物品の納入業者から見積もりを取って、値引きさせるという当たり
前のことすらやらない園もある」(認可保育園関係者)。

 さらに、保育園経営が“利権化”している面もある。

 私立認可保育園の多くは社会福祉法人によって運営されている。社会福祉
法人は地域の篤志家などが自らの財を提供して設立し、保育園運営を始めた
ケースが多い。

 しかし、補助金事業で公的側面が強いにもかかわらず、後任の理事長も自
ら決めることができる。現在では、二代目、三代目と、後を継いでいる保育
園も多い。また法人税を支払う必要がなく、一族を職員として雇うことも多い。

 儲けの裏技もある。私立認可保育園の職員の給与の支払いにも補助金が
投入されているが、その額は、およそ世間一般での“大卒で30歳程度”に設定
されている。

 ところが、一部の私立認可保育園では、女性職員は30歳までに辞めるように仕向けつつ、なるべく若い職員を中心にして人件費を抑えている。実際の賃金と補助金との差額が、利得になるからだ。

 さらに、社会福祉法人の理事長は給与額を自分で決めることができる。こうして「合法的に私腹を肥やす」(認可保育園関係者)のだ。

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2009年11月16日 コメント(0) |

カテゴリ: 日々雑感

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