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裁判員に選ばれる人って?
裁判所は毎年、衆院選の有権者である20歳以上の国民の中か
ら20歳以上の国民の中からくじ引きで選んだ裁判員候補者名簿
を作成。その中から一つの事件ごとに50-100人程度を呼び
出し、面談やくじ引きで6人の裁判員を選ぶ。
今年の名簿に載った約29万5千人は昨年11ー12月に最高
裁の通知が届いている。呼び出しを受ける可能性があるのは、裁
判員になれない国会議員や警察官などの職業の人や、学生、70
歳以上、重い病気やけがなど年間を通じて辞退が認められる人を
除いた約22万人。
仕事の都合などで辞退が認められるのはどのような場合か。
裁判員を務めることは国民の義務だが、家族の介護・育児な
ど「やむを得ない事情」があれば裁判官の判断で個別に辞退が
認められる。決算期末の経理担当者や収穫期の農業従事者のよ
うに、自分で処理しないと著しい損害が生じる場合は辞退可能。
出張の予定があっても、代理がいたり日程変更が可能なら辞退
できない。
勤め先に裁判員の休暇制度がない場合はどうしたらよいか?
裁判員候補として裁判所に出向き、裁判員を務めることは
労基法7条で定める「公民権の行使」にあたる。特別な休暇制
度がなくても、従業員から参加に必要な休みを請求されれば、
雇い主は拒めない。
正社員だけでなく、パート社員も同様。
多くの裁判は3-5日程度で終わる見込みだが、終了時刻や
日程が延びることもあるため、従業員に「○時までに戻って仕事
しろ」「×日以降は出社しろ」などと指示することもできない。
休んだからといって、勤務評価を下げたり、昇給・昇格を遅ら
せたりするのは裁判員法に違反する。
裁判員の証明を勤め先から求められたらどうすればいいで
すか?
裁判員候補者の呼び出し状には「出頭証明書欄」があり、
選任手続きに出ると裁判所がスタンプを押す。裁判員を務めた
ときは、裁判所に申し出ると証明書が発行される予定。
ら20歳以上の国民の中からくじ引きで選んだ裁判員候補者名簿
を作成。その中から一つの事件ごとに50-100人程度を呼び
出し、面談やくじ引きで6人の裁判員を選ぶ。
今年の名簿に載った約29万5千人は昨年11ー12月に最高
裁の通知が届いている。呼び出しを受ける可能性があるのは、裁
判員になれない国会議員や警察官などの職業の人や、学生、70
歳以上、重い病気やけがなど年間を通じて辞退が認められる人を
除いた約22万人。
仕事の都合などで辞退が認められるのはどのような場合か。
裁判員を務めることは国民の義務だが、家族の介護・育児な
ど「やむを得ない事情」があれば裁判官の判断で個別に辞退が
認められる。決算期末の経理担当者や収穫期の農業従事者のよ
うに、自分で処理しないと著しい損害が生じる場合は辞退可能。
出張の予定があっても、代理がいたり日程変更が可能なら辞退
できない。
勤め先に裁判員の休暇制度がない場合はどうしたらよいか?
裁判員候補として裁判所に出向き、裁判員を務めることは
労基法7条で定める「公民権の行使」にあたる。特別な休暇制
度がなくても、従業員から参加に必要な休みを請求されれば、
雇い主は拒めない。
正社員だけでなく、パート社員も同様。
多くの裁判は3-5日程度で終わる見込みだが、終了時刻や
日程が延びることもあるため、従業員に「○時までに戻って仕事
しろ」「×日以降は出社しろ」などと指示することもできない。
休んだからといって、勤務評価を下げたり、昇給・昇格を遅ら
せたりするのは裁判員法に違反する。
裁判員の証明を勤め先から求められたらどうすればいいで
すか?
裁判員候補者の呼び出し状には「出頭証明書欄」があり、
選任手続きに出ると裁判所がスタンプを押す。裁判員を務めた
ときは、裁判所に申し出ると証明書が発行される予定。
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2009年06月03日| コメント |
カテゴリ: management コラム
カッコイイ農業!?
カッコよく「ザクザク」経営
AERA5月11日(月) 13時19分配信 / 国内 – 社会
──農業で稼いでいる農家はごく少数にすぎない。しかし、壁を突き破った
「ファーマー」はいる。違いは何なのか。各地の「突破者たち」を訪ねた。
いずれの現場も、叡智と情熱にあふれていた。──
農業を始めて3年目、2002年のことだった。訪ねてきた人から、ふい
にこう言われた。
「まだ働き盛りですよね」
胸に刺さった。
松木一浩さん(47)は00年、東京・恵比寿の三ツ星レストラン「タイユヴ
ァン・ロブション」(現ジョエル・ロブション)の総給仕長の座を捨て、
富士山麓の静岡県芝川町で農業を始めた。
借地でつくった野菜のセット(野菜7〜9種入り、2310円)をネット
販売し、初めは週に1セットだったのが徐々に売れ始めた。一般的な作物の
ほかにフランス料理の食材となるズッキーニ、ロメーヌ、トレヴィス、ポロ
ネギなどの西洋野菜も栽培し、珍しさもあって、都内のレストランが買って
くれるようになった。都会暮らしと人間関係に疲れて、世捨て人みたいだっ
たのに、また忙しくなり始めた。
「このまま自給自足の延長でいいのか」
冒頭の一言で「ギアチェンジ」した。有機野菜の魅力や食べ方を伝える
レシピ本を出し、07年に、「ビオファームまつき」を株式会社にし、富士宮
市内の店舗街で、イートインもできる有機野菜の惣菜店を構えた。週末、店
先には東京や神奈川のナンバーを付けた車が列をつくる。
ネット販売していた野菜セットは、旬の野菜に合うレシピを添えたら、
週に150セット売れるヒット商品になった。
点在する農地を次々に借り受け、いまや20カ所計30ヘクタールに達した。
■「7割はサービス業」
農林水産省の「農業経営統計調査」によれば、水田農家の9割が農業所得
100万円未満。農家は農業で儲けていない。全国新規就農相談センターの
調べでは、就農1〜2年目で生計が成り立つのは約2割にすぎない。
しかし、松木さんは農業で儲けた。違いは何か。
「私の意識としては、農業3割、7割はサービス業です」
そう言えるのは、レストランに17年間勤めた経験からかもしれない。
そんな松木さんに07年、一大チャンスが舞い込んだ。
10年以上も遊休農地だった畑近くの1000坪の土地が競売に出たのだ
。即座に450万円で買い、この土地を、有機農業の「ファーミング・エン
ターテインメント」の拠点に生まれ変わらせようと考えた。
いわば、「農業遊園地」だ。
■月20人の若者が殺到
しかし、施設を建てるには建設資金がかかる。山間地だから造成費も安
くない。融資先を探そうと、農家仲間に聞くと、「農協系の金融機関は審
査に1年ぐらいかかる」と言われた。地元の静岡銀行に「遊園地計画」
を説明したら、7000万円の融資話が決まった。450万円で手に入れ
た土地が、7000万円の価値に変わった。
融資が決まった話を証券会社に勤める友人に話したら、
「ほんと? 石橋をたたいても渡らない手堅さで、地元からは『シブ銀』
と言われる静銀が?」
と驚かれた。
静岡銀行の担当者は言う。
「ネット宅配や惣菜店の実績に加えて、一流の飲食店で培ったサービスマ
ンとしての松木さんのホスピタリティーが掛け合わされば、ビジネスとし
て成り立つ。儲かる農業だと判断した」
昨年度の売り上げは4600万円。新事業が加わり、今年度は1億円を
見込む。
「細切れで傾斜地が多い中山間地でもちゃんとビジネスになることを証明
して、若い人が後に続くような農業モデルに変えていきたい」
1000坪の土地は開墾され、更地になった。秋には、フランスの美
しい田舎に点在する農村レストラン「オーベルジュ」風の建屋が完成する。
従来の農業にはサービス精神が欠けていたのかもしれない。金融マン
から転じた田中進さん(37)は、儲かる農業は人材と「集約化」だと感
じていた。
田中さんが経営する株式会社「サラダボウル」(山梨県中央市)の従業
員は、平均年齢25・7歳。農水省の08年の統計では農業従事者の平均年齢
は65・2歳だから、別世界だ。
年間100人を超える若者が、田中さんのもとに集まる。大学の新卒者、
カメラマン、アパレル経営者、製薬会社勤務など、ほとんどが農業の未経
験者だ。今年3月以降は、例年の2倍近い月20人が田中さんのもとにやっ
てきた。
「仕事がなくなった」と言う人もいる。
■朝5時から勉強会
そもそも田中さんは、大手銀行の法人向け営業で億円単位の融資を手がけ、
外資系生命保険会社からヘッドハンティングされたこともあり、30代で年収
は7000万円あった。
だが突然、04年、名古屋から実家のある山梨に戻り、家賃4万円の家と60
アールの農地を借り、トマトのハウス栽培をするところから始めた。平均年
収400万円台と言われる農業の世界に飛び込んだのは、
「とてつもなく大きなビジネスチャンスだと感じたから」だ。
全国200軒の農家を訪ね歩き、独自に栽培ノウハウを習得した。作付け前
には、「小ぶりのパプリカ赤・黄のセットで198円ならば、一度に使いき
れて手ごろ」などと、店の棚に置かれる場面を想定した。店と直接契約した
分だけつくれば無駄もないから利益率が上がる。
やっぱり、ニーズに対応するサービス精神、だ。
ただ、頭脳だけで農業はできない。農業の集約化にはまず、人の確保が必
要だった。
そんな田中さんにとって、大きな転機になったのは、04年に会社を設立し
て間もなく、パートの募集をしたときのことだった。地方紙の求人欄に出し
た3行広告で、初日だけで60人の問い合わせがあった。
「こんなにもやりたい人がいる。農業ほど『人財』に恵まれた業界はない」
と確信した。
「人財」をどう生かすか。希望者が農業研修の受け入れ先を見つけられるよ
うに、05年にNPO法人「農業の学校」をつくった。サラダボウルを中心に、
提携する全国の農業法人が研修生を受け入れる。朝の勉強会は5時に始まる。
ノートをとり、生物の教科書を広げて知識を深める。化学記号も飛び交う。
厳しさのため、就農を希望する年間100人のうち、農業に定着するのは
10人ほどだという。
農業を「3K職場」から脱皮させたい。だから、社員には週に1度の休み
と月に1度の連休を与え、月給15万円を保証する。「農業はカッコイイ」と
なれば、さらに人材は増える。
■4段棚に野菜17種類
人材を広く活用することで、田中さんの現在の耕作地面積は10ヘクタール
に。
売上高は1年目の8倍になった。
だが、話はそう簡単ではない。農水省の07年の調査では、新規就農者の56
%が農地の確保に苦しんでいた。次いで多かったのが、資金の確保だ。
同様に金融出身の五唐秀昭さん(49)は、ワイシャツにネクタイ姿で取材
を待っていた。
「ここは町工場みたいなもんですから」
大阪府岸和田市の株式会社「みらくるグリーン」がつくる野菜は、かつて
鉄や縫製工場だった小さな倉庫でつくられている。遮蔽された部屋に4段の
棚を設け、サラダミズナ、ルッコラ、グリーンマスタードなど小ぶりな野菜
17種類を水耕栽培する。蛍光灯が「太陽」。はりめぐらせたパイプを通して
流れる培養液が「土」。
工場部分の広さはわずか21・5坪だが、収穫量は畑10アール分になる。
多品種小規模栽培の「ミニ植物工場」は珍しい。電機、自動車、精密機械
の大手メーカー子会社などの見学が絶えない。
「売上高が30億〜50億円規模の会社が訪ねてくるので驚いた」
03年、25年間勤めた信用金庫を退職した。合併を繰り返す金融界は不安定
だと感じた。腕ひとつで稼ぎたいと思った。信金時代の人脈をたどって
「植物工場」にたどり着いた。
しかし、困り果てたのが「資金の確保」だった。
設備などの初期投資が2000万円かかる。しかし、実績もない農業の新規
事業に銀行は貸してくれない。農業系の公的金融でも、栽培するのが「農地」
ではないことがネックだった。
そこで地場産業を支援する大阪産業振興機構を頼った。だが、ベンチャー向
けの200万円はすぐ認められたものの、設備投資の800万円が認められる
までに1年かかった。農業の前例がなかったためだ。
退職金でしのぎ、「見切り発車」した。
産業振興機構の審査を待つ間に、ホームセンターで買った材料で「工場」を
手作り。
温度や光の照射時間、培養液の調合を少しずつ変え、設定数値を毎日細かく記
録した。
08年春、大阪の自然食レストランのオーナーシェフがもぎとった葉っぱを食
べて言った。
「想像以上にパンチがきいてる。一回食べたら忘れられへん味や」
商売としてやっていけると確信した瞬間だった。
■青りんご味の葉っぱ
昨年5月から、幼葉をミックスするサラダ用の「ベビーリーフ」を出荷し始
めた。
業務用として、100グラム換算で700円。牛肉並みの高値だ。
理由は、食べてみてわかった。
親指ほどの小さな葉っぱなのに、ひと噛みでつんとくる辛さがしたり、青り
んごみたいな味がしたり、キャベツの風味がひろがったり。「浪人時代」の試
行錯誤で、肥料を限界まで減らす微妙なさじ加減を習得し、どこにもない味が
生まれていた。
現在の売り上げは1カ月約50万円。栽培種類を集約化して生産性を上げれば、
倍に増やせると五唐さんは考えている。
3人を見ればわかる。農業は甘くない。でも、確かな熱意と創意工夫、知識
があれば、儲けることが不可能なわけじゃない。サービス精神、集約化、付加
価値化を率先して先導してきた農業のパイオニア的存在は、木内博一さん(41)
。千葉県香取市の和郷園グループで、年間約50億円を稼ぎ出す。そのうち本部
だけで、野菜販売約20億円、加工が約11億円を占める。
「新規参入で、じゃがいも、にんじん、タマネギといった主要10品目で大規模
展開できているところはほとんどない。いまでも農業は、ものすごい経験産業、
そしてインフラ産業であることに変わりがないからです」
91軒の契約農家を抱え、主要10品目を含む43品目をつくっている。毎日食卓
に並ぶあらゆる野菜を安定的に供給するための「普通の製造業」を目指す。
産地直送を始めたのは18年前。24歳で仲間5人とトラックに野菜を積み、
横浜のスーパーや都内の八百屋へでかけた。いまのように産直ショップやネッ
ト直販がない時代だけに、鮮度のよさと珍しさも手伝い、大盛況だった。その
後、大手生協、スーパーなどに取引先を広げ、5年目には野菜の売上高だけで
5億円、10年で10億円を達成した。
ヒントになったのが、高級スーパーの仕入れ担当者のこんな一言だった。
「木内さん、最近のごぼうは風味がないね」
香りや鮮度が大事な野菜は、売り先と事前に契約して、掘って1週間以内に
マーケットに出せば売れる。そう考えた。
生産品目が増えるのに伴って、契約農家が増え、集約化は進んだ。
だが、課題はあった。
作物の品質が農家ごとに微妙に違っていたのだ。
そこで、栽培管理を統一するマニュアルをつくった。質・量ともに要望を完
璧にこなせるプロ集団をつくった。この10年間、契約農家を新たに増やさず、
1軒ごとの質を高めた。
91軒中42軒は、売上高が年率110%で成長し続けている。
■雇用力1500人
経営が軌道に乗り始めた木内さんも災難に巻き込まれた。96年、出荷した野菜
から申告外の農薬が検出されたのだ。
検査機関の誤認とわかるまで、生協との取引は1カ月間停止された。
1年間かけて契約農家と議論し、農薬の使用基準マニュアルをつくった。さら
に、作物の生産から流通、販売までの経路(トレーサビリティー)が、10分以内
に引き出せる仕組みも作り上げた。
木内さんはどうして、そこまで農業にのめりこみ、新たな可能性を際限なく見
いだそうとするのか。
こう理由を話した。
「本気でやれば、農業は、地域の人に継続的に仕事を供給できるんです」
和郷園は東京から車で1時間圏内にある。近くの下請け工場は不況期をくぐる
うちに、次々と操業をやめていった。その度に、地域に根ざして暮らす人の職が
ぐらつき、転居していった。
和郷園はいま、グループ全体で1500人規模の雇用を生み出しているという。
編集部 古川雅子
(引用:アエラ5月18日号)
AERA5月11日(月) 13時19分配信 / 国内 – 社会
──農業で稼いでいる農家はごく少数にすぎない。しかし、壁を突き破った
「ファーマー」はいる。違いは何なのか。各地の「突破者たち」を訪ねた。
いずれの現場も、叡智と情熱にあふれていた。──
農業を始めて3年目、2002年のことだった。訪ねてきた人から、ふい
にこう言われた。
「まだ働き盛りですよね」
胸に刺さった。
松木一浩さん(47)は00年、東京・恵比寿の三ツ星レストラン「タイユヴ
ァン・ロブション」(現ジョエル・ロブション)の総給仕長の座を捨て、
富士山麓の静岡県芝川町で農業を始めた。
借地でつくった野菜のセット(野菜7〜9種入り、2310円)をネット
販売し、初めは週に1セットだったのが徐々に売れ始めた。一般的な作物の
ほかにフランス料理の食材となるズッキーニ、ロメーヌ、トレヴィス、ポロ
ネギなどの西洋野菜も栽培し、珍しさもあって、都内のレストランが買って
くれるようになった。都会暮らしと人間関係に疲れて、世捨て人みたいだっ
たのに、また忙しくなり始めた。
「このまま自給自足の延長でいいのか」
冒頭の一言で「ギアチェンジ」した。有機野菜の魅力や食べ方を伝える
レシピ本を出し、07年に、「ビオファームまつき」を株式会社にし、富士宮
市内の店舗街で、イートインもできる有機野菜の惣菜店を構えた。週末、店
先には東京や神奈川のナンバーを付けた車が列をつくる。
ネット販売していた野菜セットは、旬の野菜に合うレシピを添えたら、
週に150セット売れるヒット商品になった。
点在する農地を次々に借り受け、いまや20カ所計30ヘクタールに達した。
■「7割はサービス業」
農林水産省の「農業経営統計調査」によれば、水田農家の9割が農業所得
100万円未満。農家は農業で儲けていない。全国新規就農相談センターの
調べでは、就農1〜2年目で生計が成り立つのは約2割にすぎない。
しかし、松木さんは農業で儲けた。違いは何か。
「私の意識としては、農業3割、7割はサービス業です」
そう言えるのは、レストランに17年間勤めた経験からかもしれない。
そんな松木さんに07年、一大チャンスが舞い込んだ。
10年以上も遊休農地だった畑近くの1000坪の土地が競売に出たのだ
。即座に450万円で買い、この土地を、有機農業の「ファーミング・エン
ターテインメント」の拠点に生まれ変わらせようと考えた。
いわば、「農業遊園地」だ。
■月20人の若者が殺到
しかし、施設を建てるには建設資金がかかる。山間地だから造成費も安
くない。融資先を探そうと、農家仲間に聞くと、「農協系の金融機関は審
査に1年ぐらいかかる」と言われた。地元の静岡銀行に「遊園地計画」
を説明したら、7000万円の融資話が決まった。450万円で手に入れ
た土地が、7000万円の価値に変わった。
融資が決まった話を証券会社に勤める友人に話したら、
「ほんと? 石橋をたたいても渡らない手堅さで、地元からは『シブ銀』
と言われる静銀が?」
と驚かれた。
静岡銀行の担当者は言う。
「ネット宅配や惣菜店の実績に加えて、一流の飲食店で培ったサービスマ
ンとしての松木さんのホスピタリティーが掛け合わされば、ビジネスとし
て成り立つ。儲かる農業だと判断した」
昨年度の売り上げは4600万円。新事業が加わり、今年度は1億円を
見込む。
「細切れで傾斜地が多い中山間地でもちゃんとビジネスになることを証明
して、若い人が後に続くような農業モデルに変えていきたい」
1000坪の土地は開墾され、更地になった。秋には、フランスの美
しい田舎に点在する農村レストラン「オーベルジュ」風の建屋が完成する。
従来の農業にはサービス精神が欠けていたのかもしれない。金融マン
から転じた田中進さん(37)は、儲かる農業は人材と「集約化」だと感
じていた。
田中さんが経営する株式会社「サラダボウル」(山梨県中央市)の従業
員は、平均年齢25・7歳。農水省の08年の統計では農業従事者の平均年齢
は65・2歳だから、別世界だ。
年間100人を超える若者が、田中さんのもとに集まる。大学の新卒者、
カメラマン、アパレル経営者、製薬会社勤務など、ほとんどが農業の未経
験者だ。今年3月以降は、例年の2倍近い月20人が田中さんのもとにやっ
てきた。
「仕事がなくなった」と言う人もいる。
■朝5時から勉強会
そもそも田中さんは、大手銀行の法人向け営業で億円単位の融資を手がけ、
外資系生命保険会社からヘッドハンティングされたこともあり、30代で年収
は7000万円あった。
だが突然、04年、名古屋から実家のある山梨に戻り、家賃4万円の家と60
アールの農地を借り、トマトのハウス栽培をするところから始めた。平均年
収400万円台と言われる農業の世界に飛び込んだのは、
「とてつもなく大きなビジネスチャンスだと感じたから」だ。
全国200軒の農家を訪ね歩き、独自に栽培ノウハウを習得した。作付け前
には、「小ぶりのパプリカ赤・黄のセットで198円ならば、一度に使いき
れて手ごろ」などと、店の棚に置かれる場面を想定した。店と直接契約した
分だけつくれば無駄もないから利益率が上がる。
やっぱり、ニーズに対応するサービス精神、だ。
ただ、頭脳だけで農業はできない。農業の集約化にはまず、人の確保が必
要だった。
そんな田中さんにとって、大きな転機になったのは、04年に会社を設立し
て間もなく、パートの募集をしたときのことだった。地方紙の求人欄に出し
た3行広告で、初日だけで60人の問い合わせがあった。
「こんなにもやりたい人がいる。農業ほど『人財』に恵まれた業界はない」
と確信した。
「人財」をどう生かすか。希望者が農業研修の受け入れ先を見つけられるよ
うに、05年にNPO法人「農業の学校」をつくった。サラダボウルを中心に、
提携する全国の農業法人が研修生を受け入れる。朝の勉強会は5時に始まる。
ノートをとり、生物の教科書を広げて知識を深める。化学記号も飛び交う。
厳しさのため、就農を希望する年間100人のうち、農業に定着するのは
10人ほどだという。
農業を「3K職場」から脱皮させたい。だから、社員には週に1度の休み
と月に1度の連休を与え、月給15万円を保証する。「農業はカッコイイ」と
なれば、さらに人材は増える。
■4段棚に野菜17種類
人材を広く活用することで、田中さんの現在の耕作地面積は10ヘクタール
に。
売上高は1年目の8倍になった。
だが、話はそう簡単ではない。農水省の07年の調査では、新規就農者の56
%が農地の確保に苦しんでいた。次いで多かったのが、資金の確保だ。
同様に金融出身の五唐秀昭さん(49)は、ワイシャツにネクタイ姿で取材
を待っていた。
「ここは町工場みたいなもんですから」
大阪府岸和田市の株式会社「みらくるグリーン」がつくる野菜は、かつて
鉄や縫製工場だった小さな倉庫でつくられている。遮蔽された部屋に4段の
棚を設け、サラダミズナ、ルッコラ、グリーンマスタードなど小ぶりな野菜
17種類を水耕栽培する。蛍光灯が「太陽」。はりめぐらせたパイプを通して
流れる培養液が「土」。
工場部分の広さはわずか21・5坪だが、収穫量は畑10アール分になる。
多品種小規模栽培の「ミニ植物工場」は珍しい。電機、自動車、精密機械
の大手メーカー子会社などの見学が絶えない。
「売上高が30億〜50億円規模の会社が訪ねてくるので驚いた」
03年、25年間勤めた信用金庫を退職した。合併を繰り返す金融界は不安定
だと感じた。腕ひとつで稼ぎたいと思った。信金時代の人脈をたどって
「植物工場」にたどり着いた。
しかし、困り果てたのが「資金の確保」だった。
設備などの初期投資が2000万円かかる。しかし、実績もない農業の新規
事業に銀行は貸してくれない。農業系の公的金融でも、栽培するのが「農地」
ではないことがネックだった。
そこで地場産業を支援する大阪産業振興機構を頼った。だが、ベンチャー向
けの200万円はすぐ認められたものの、設備投資の800万円が認められる
までに1年かかった。農業の前例がなかったためだ。
退職金でしのぎ、「見切り発車」した。
産業振興機構の審査を待つ間に、ホームセンターで買った材料で「工場」を
手作り。
温度や光の照射時間、培養液の調合を少しずつ変え、設定数値を毎日細かく記
録した。
08年春、大阪の自然食レストランのオーナーシェフがもぎとった葉っぱを食
べて言った。
「想像以上にパンチがきいてる。一回食べたら忘れられへん味や」
商売としてやっていけると確信した瞬間だった。
■青りんご味の葉っぱ
昨年5月から、幼葉をミックスするサラダ用の「ベビーリーフ」を出荷し始
めた。
業務用として、100グラム換算で700円。牛肉並みの高値だ。
理由は、食べてみてわかった。
親指ほどの小さな葉っぱなのに、ひと噛みでつんとくる辛さがしたり、青り
んごみたいな味がしたり、キャベツの風味がひろがったり。「浪人時代」の試
行錯誤で、肥料を限界まで減らす微妙なさじ加減を習得し、どこにもない味が
生まれていた。
現在の売り上げは1カ月約50万円。栽培種類を集約化して生産性を上げれば、
倍に増やせると五唐さんは考えている。
3人を見ればわかる。農業は甘くない。でも、確かな熱意と創意工夫、知識
があれば、儲けることが不可能なわけじゃない。サービス精神、集約化、付加
価値化を率先して先導してきた農業のパイオニア的存在は、木内博一さん(41)
。千葉県香取市の和郷園グループで、年間約50億円を稼ぎ出す。そのうち本部
だけで、野菜販売約20億円、加工が約11億円を占める。
「新規参入で、じゃがいも、にんじん、タマネギといった主要10品目で大規模
展開できているところはほとんどない。いまでも農業は、ものすごい経験産業、
そしてインフラ産業であることに変わりがないからです」
91軒の契約農家を抱え、主要10品目を含む43品目をつくっている。毎日食卓
に並ぶあらゆる野菜を安定的に供給するための「普通の製造業」を目指す。
産地直送を始めたのは18年前。24歳で仲間5人とトラックに野菜を積み、
横浜のスーパーや都内の八百屋へでかけた。いまのように産直ショップやネッ
ト直販がない時代だけに、鮮度のよさと珍しさも手伝い、大盛況だった。その
後、大手生協、スーパーなどに取引先を広げ、5年目には野菜の売上高だけで
5億円、10年で10億円を達成した。
ヒントになったのが、高級スーパーの仕入れ担当者のこんな一言だった。
「木内さん、最近のごぼうは風味がないね」
香りや鮮度が大事な野菜は、売り先と事前に契約して、掘って1週間以内に
マーケットに出せば売れる。そう考えた。
生産品目が増えるのに伴って、契約農家が増え、集約化は進んだ。
だが、課題はあった。
作物の品質が農家ごとに微妙に違っていたのだ。
そこで、栽培管理を統一するマニュアルをつくった。質・量ともに要望を完
璧にこなせるプロ集団をつくった。この10年間、契約農家を新たに増やさず、
1軒ごとの質を高めた。
91軒中42軒は、売上高が年率110%で成長し続けている。
■雇用力1500人
経営が軌道に乗り始めた木内さんも災難に巻き込まれた。96年、出荷した野菜
から申告外の農薬が検出されたのだ。
検査機関の誤認とわかるまで、生協との取引は1カ月間停止された。
1年間かけて契約農家と議論し、農薬の使用基準マニュアルをつくった。さら
に、作物の生産から流通、販売までの経路(トレーサビリティー)が、10分以内
に引き出せる仕組みも作り上げた。
木内さんはどうして、そこまで農業にのめりこみ、新たな可能性を際限なく見
いだそうとするのか。
こう理由を話した。
「本気でやれば、農業は、地域の人に継続的に仕事を供給できるんです」
和郷園は東京から車で1時間圏内にある。近くの下請け工場は不況期をくぐる
うちに、次々と操業をやめていった。その度に、地域に根ざして暮らす人の職が
ぐらつき、転居していった。
和郷園はいま、グループ全体で1500人規模の雇用を生み出しているという。
編集部 古川雅子
(引用:アエラ5月18日号)
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仕事力 自由に学び培う〜再挑戦できる国デンマーク
仕事力 自由に学び培う〜再挑戦できる国デンマーク
10代から職業教育訓練徹底
「なぜ高校を辞めたの?」教師(55)は生徒(18)に尋ねた。
「授業についていけなかった」と打ち明ける。
デンマークでも学校を中退したり、不登校になったりする若者は
少なくない。そこで2004年に「若者教育カウンセリング」制度が
作られた。教師らの専門カウンセラーが、12ー25歳の若者を支援
・監督する。全国50カ所あるセンターには各地の学校から問題を抱
えた子の情報が寄せられる。カウンセラーは本人や家族と面接し、進
学相談や職業指導を行なう
「仕事に就ける能力を養うのが先決。実践的な能力を身につけてお
かないと社会にに出ても失業する恐れがある」。件の生徒は、助言を
受け、職業高校に入学することを決めた。
低い若年失業率
多くの先進国が若年失業問題に頭を悩ませる中、デンマークは優等
生だ。「25歳未満の失業率は1.2%」(国家労働市場局)。
好景気に支えられている面もあるが、若年層への教育投資が功を奏し
ているとの指摘は多い。
教育への公的投資額は国内総生産の約8.5%(04年、ユーロス
タット)と欧州連合平均の5.1%を大きく上回る。これは若者に限
らない。「労働者の29%が毎年、何らかの教育を受ける」(教育省
生涯学習局)と言うほど社会人教育が盛んだ。
「今年は部下の雇用管理について学びたい」。風力発電機の世界最
大手、ベスタスの人事担当ディレクター(40)はそう話す。
同社は年1回、全従業員が社内外で教育を受けられる制度を設けて
いる。社内大学で研修を受けたり大学の博士課程に進んだり、学ぶ内
容は個人の希望次第。「従業員の質を高めることが業績拡大につなが
る」という考えが徹底されている。
だが、疑問も浮かぶ。転職社会だけに従業員への教育投資がムダに
なる不安はないのか。日本企業では雇用期間の定めのない正社員に比
べ、非正規社員の教育機会は乏しい。
社員の価値向上
「とんでもない。挑戦したい社員に機会を与えるのは当然。価値を
高めて帰ってきてくれるかもしれない」と玩具メーカー、レゴの副社
長は言い切る。
この言葉を裏付けるのが、同社が07年に立ち上げた「未来の家」
という組織。約千人いる時間給の工場労働者に臨む働き方などを聞き
、必要な研修や配置転換をアレンジする。「転職したい」という要望
があれば、必要な能力を身につけるための夜間研修を紹介することも
ある。
実はレゴは1990年代末に業績が悪化。ここ10年で工場労働者
を二千人削減してきた。「苦しい時期を経て得た教訓は、社員教育が
会社の役目ということ。いつまた人員削減があるか分らない以上、会
社が社員の能力を引き上げるのは社会にとっても有益だ」。「未来の
家」の担当者(62)は力を込める。
「デンマークの労働者は守られている印象が強いかも知れないが、
実際は自助努力が不可欠。『売り込める自分』があるから失業しても
次の行動をとれる」と、デンマーク労働総同盟の担当者は強調する。
翻って日本はどうか。
フリーターなどの若者らが十分な教育機会を得られないまま展望も描
けずにいる。「様々な公的支援策はあるが、企業も非正社員が能力開
発をして活躍できる仕組みを作らないと彼らの意欲は高まらない
(厚生労働省職業能力開発局室長)との声は多い。
最近は日本でも小・中学校からキャリア教育に取り組む動きがある。
生涯挑戦し続ける意欲をはぐぐくむ。
デンマークの気風に学ぶ点は多い。
【引用:日経新聞】
10代から職業教育訓練徹底
「なぜ高校を辞めたの?」教師(55)は生徒(18)に尋ねた。
「授業についていけなかった」と打ち明ける。
デンマークでも学校を中退したり、不登校になったりする若者は
少なくない。そこで2004年に「若者教育カウンセリング」制度が
作られた。教師らの専門カウンセラーが、12ー25歳の若者を支援
・監督する。全国50カ所あるセンターには各地の学校から問題を抱
えた子の情報が寄せられる。カウンセラーは本人や家族と面接し、進
学相談や職業指導を行なう
「仕事に就ける能力を養うのが先決。実践的な能力を身につけてお
かないと社会にに出ても失業する恐れがある」。件の生徒は、助言を
受け、職業高校に入学することを決めた。
低い若年失業率
多くの先進国が若年失業問題に頭を悩ませる中、デンマークは優等
生だ。「25歳未満の失業率は1.2%」(国家労働市場局)。
好景気に支えられている面もあるが、若年層への教育投資が功を奏し
ているとの指摘は多い。
教育への公的投資額は国内総生産の約8.5%(04年、ユーロス
タット)と欧州連合平均の5.1%を大きく上回る。これは若者に限
らない。「労働者の29%が毎年、何らかの教育を受ける」(教育省
生涯学習局)と言うほど社会人教育が盛んだ。
「今年は部下の雇用管理について学びたい」。風力発電機の世界最
大手、ベスタスの人事担当ディレクター(40)はそう話す。
同社は年1回、全従業員が社内外で教育を受けられる制度を設けて
いる。社内大学で研修を受けたり大学の博士課程に進んだり、学ぶ内
容は個人の希望次第。「従業員の質を高めることが業績拡大につなが
る」という考えが徹底されている。
だが、疑問も浮かぶ。転職社会だけに従業員への教育投資がムダに
なる不安はないのか。日本企業では雇用期間の定めのない正社員に比
べ、非正規社員の教育機会は乏しい。
社員の価値向上
「とんでもない。挑戦したい社員に機会を与えるのは当然。価値を
高めて帰ってきてくれるかもしれない」と玩具メーカー、レゴの副社
長は言い切る。
この言葉を裏付けるのが、同社が07年に立ち上げた「未来の家」
という組織。約千人いる時間給の工場労働者に臨む働き方などを聞き
、必要な研修や配置転換をアレンジする。「転職したい」という要望
があれば、必要な能力を身につけるための夜間研修を紹介することも
ある。
実はレゴは1990年代末に業績が悪化。ここ10年で工場労働者
を二千人削減してきた。「苦しい時期を経て得た教訓は、社員教育が
会社の役目ということ。いつまた人員削減があるか分らない以上、会
社が社員の能力を引き上げるのは社会にとっても有益だ」。「未来の
家」の担当者(62)は力を込める。
「デンマークの労働者は守られている印象が強いかも知れないが、
実際は自助努力が不可欠。『売り込める自分』があるから失業しても
次の行動をとれる」と、デンマーク労働総同盟の担当者は強調する。
翻って日本はどうか。
フリーターなどの若者らが十分な教育機会を得られないまま展望も描
けずにいる。「様々な公的支援策はあるが、企業も非正社員が能力開
発をして活躍できる仕組みを作らないと彼らの意欲は高まらない
(厚生労働省職業能力開発局室長)との声は多い。
最近は日本でも小・中学校からキャリア教育に取り組む動きがある。
生涯挑戦し続ける意欲をはぐぐくむ。
デンマークの気風に学ぶ点は多い。
【引用:日経新聞】
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潜在的な見えざる力を見極める
学力等の見に見える力ではなく、その人材が潜在的に持っている力を見極めることはとても重要。
その潜在的な「みえざる力」を「基礎能力」と呼ぶ。
その「基礎能力」を20因子に分類したものがこれだ。
1.目標を達成する力 「自分で目標を立て、やり方を考え、やり遂げる力」
2.本質を見極める力 「モノの本質や人の気持ちを的確につかむ力」
3.プレゼンテーション力 「相手に合わせてわかりやすく表現する力」
4.柔軟に対応できる力 「状況に合わせて、考え方や対応を変えられる力」
5.計画的な行動力 「先に見て、前もって計画的に行動できる力」
6.社会現象を知る力 「社会の動きや世の中の出来事、流行を察知する力」
7.専門性を追求する力 「必要な情報に反応し、より専門的知識を得ようとする力」
8.経験からアイデアを作る力 「経験から得た知識からアイデアを生み出す力」
9.他人へのサポート力 「人の性格や長所に合わせて、育成・支援する」
10.チームワーク重視性 「場の空気を読み、どんな人ともうまく付き合える」
11.仕事を徹底する力 「自分の役割・仕事を、最後まで責任を持って取り組む力」
12.新しいことへの挑戦力 「挑戦的に、未知の新しいことを切り開く力」
13.自分を制御する力 「相手の立場を考え、自分を抑えて役割を実行する力」
14.リーダーシップ力 「自らが先頭に立ってチームを引っ張る力」
15.改善・改良する力 「物事や考え方を見直し、新しい方向に改善する力」
16.価値を判断する力 「物事の価値を正確に理解して、判断する力」
17.話題を提供する力 「幅広い好奇心で多くのことを知ろうとする力」
18.物事を応用する力 「自分の知識や経験をうまく仕事に役立てる力」
19.継続して成長する力 「周囲の状況変化に合わせて成長し続ける力」
20,組織に立脚した考え方 「まず組織を重んじ、そこで自分を活かそうとする考え方」
実際「基礎能力」を見る際には、それぞれの仕事内容を具体的に分析して、
必要となる諸能力を職種ごとに上位3因子ずつ設定して使うのだ。
その潜在的な「みえざる力」を「基礎能力」と呼ぶ。
その「基礎能力」を20因子に分類したものがこれだ。
1.目標を達成する力 「自分で目標を立て、やり方を考え、やり遂げる力」
2.本質を見極める力 「モノの本質や人の気持ちを的確につかむ力」
3.プレゼンテーション力 「相手に合わせてわかりやすく表現する力」
4.柔軟に対応できる力 「状況に合わせて、考え方や対応を変えられる力」
5.計画的な行動力 「先に見て、前もって計画的に行動できる力」
6.社会現象を知る力 「社会の動きや世の中の出来事、流行を察知する力」
7.専門性を追求する力 「必要な情報に反応し、より専門的知識を得ようとする力」
8.経験からアイデアを作る力 「経験から得た知識からアイデアを生み出す力」
9.他人へのサポート力 「人の性格や長所に合わせて、育成・支援する」
10.チームワーク重視性 「場の空気を読み、どんな人ともうまく付き合える」
11.仕事を徹底する力 「自分の役割・仕事を、最後まで責任を持って取り組む力」
12.新しいことへの挑戦力 「挑戦的に、未知の新しいことを切り開く力」
13.自分を制御する力 「相手の立場を考え、自分を抑えて役割を実行する力」
14.リーダーシップ力 「自らが先頭に立ってチームを引っ張る力」
15.改善・改良する力 「物事や考え方を見直し、新しい方向に改善する力」
16.価値を判断する力 「物事の価値を正確に理解して、判断する力」
17.話題を提供する力 「幅広い好奇心で多くのことを知ろうとする力」
18.物事を応用する力 「自分の知識や経験をうまく仕事に役立てる力」
19.継続して成長する力 「周囲の状況変化に合わせて成長し続ける力」
20,組織に立脚した考え方 「まず組織を重んじ、そこで自分を活かそうとする考え方」
実際「基礎能力」を見る際には、それぞれの仕事内容を具体的に分析して、
必要となる諸能力を職種ごとに上位3因子ずつ設定して使うのだ。
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戦略の重要性
企業は「ヒト・モノ・カネ」が最重要であると言われている。
人材を集め、いい商品を作り、潤沢な資金を蓄えれば企業は成長
するという意味だろう。近年ではここに「情報」も加えるべきだと
言われるようになってきた。数多くの企業の中には物を扱わない
業種もあると思うが日本は物づくり大国といわれてきたように、
より良い商品を生み出すことによって成長してきた国だ。
しかし、現実問題商品の質も高く、資金力もあるにもかかわら
ず業績が下がり続けている企業が数多く存在するのはなぜだろう?
もはや「ヒト・モノ・カネ」だけでは業績を上げることはおろか維持す
ることも困難になっているということではないか。
これからの新しい基準は戦略という観点が必要不可欠と考える。
「物」が重要ではないという意味ではない。「物」が良いこと
は当たり前でそれだけでは売れない時代になったということ
である。そのような状況の中では「良い物」といえども戦略なし
には売れてはいかない。下町の中小企業といえども生き残ってい
くためには戦略がなくてはならないのだ。これからの企業経営者
には戦略を生み出すための戦略立案能力が求められる。世の中を
見回してみると、不況だといわれている業界の中にも立派に業績
を伸ばし続けている企業がある。いわゆる「勝ち組」と言われて
いる企業だが、それらの企業には必ず他社にはない戦略が存在し
ているのだ。
勝ち組といわれる企業の経営者は戦略の重要性をよく理解して
いる。彼らにとっては「戦略なくして物は売れない」という話は
当たり前の常識に過ぎない。一方、まだ勝ち組に入れていない
企業の経営者は「戦略」の意味取り違えていることが多い。
「わが社にも戦略はある」とほとんどの経営者は考えているが
実際には戦略になっていないものが多い。
たとえば、
「商品力アップ」
「人材を増やす」
「知名度を上げる」
「顧客サービスの徹底」
「コストダウン」
などは戦略といえるのだろうか。実はこれらは戦略のようで
あって戦略ではない。
戦略とは「売れるべくして売れる」仕組みを作ることである。
コストを下げても人を増やしてもそこに明確な戦略がなけれ
ば物は売れない。
まず戦略ありきなのである。
顧客が必ず買いたくなる、もしくは買わざるを得ない仕組みを作
り出し、その仕組みを支えるために人を増やす、もしくはコスト
ダウンや商品力アップを図る。
それが戦略の本当の姿である。
さらには今のような流れの速い時代には戦略そのものを進化さ
せていく仕組みを戦略そのものに組み込むことが重要である。
人材を集め、いい商品を作り、潤沢な資金を蓄えれば企業は成長
するという意味だろう。近年ではここに「情報」も加えるべきだと
言われるようになってきた。数多くの企業の中には物を扱わない
業種もあると思うが日本は物づくり大国といわれてきたように、
より良い商品を生み出すことによって成長してきた国だ。
しかし、現実問題商品の質も高く、資金力もあるにもかかわら
ず業績が下がり続けている企業が数多く存在するのはなぜだろう?
もはや「ヒト・モノ・カネ」だけでは業績を上げることはおろか維持す
ることも困難になっているということではないか。
これからの新しい基準は戦略という観点が必要不可欠と考える。
「物」が重要ではないという意味ではない。「物」が良いこと
は当たり前でそれだけでは売れない時代になったということ
である。そのような状況の中では「良い物」といえども戦略なし
には売れてはいかない。下町の中小企業といえども生き残ってい
くためには戦略がなくてはならないのだ。これからの企業経営者
には戦略を生み出すための戦略立案能力が求められる。世の中を
見回してみると、不況だといわれている業界の中にも立派に業績
を伸ばし続けている企業がある。いわゆる「勝ち組」と言われて
いる企業だが、それらの企業には必ず他社にはない戦略が存在し
ているのだ。
勝ち組といわれる企業の経営者は戦略の重要性をよく理解して
いる。彼らにとっては「戦略なくして物は売れない」という話は
当たり前の常識に過ぎない。一方、まだ勝ち組に入れていない
企業の経営者は「戦略」の意味取り違えていることが多い。
「わが社にも戦略はある」とほとんどの経営者は考えているが
実際には戦略になっていないものが多い。
たとえば、
「商品力アップ」
「人材を増やす」
「知名度を上げる」
「顧客サービスの徹底」
「コストダウン」
などは戦略といえるのだろうか。実はこれらは戦略のようで
あって戦略ではない。
戦略とは「売れるべくして売れる」仕組みを作ることである。
コストを下げても人を増やしてもそこに明確な戦略がなけれ
ば物は売れない。
まず戦略ありきなのである。
顧客が必ず買いたくなる、もしくは買わざるを得ない仕組みを作
り出し、その仕組みを支えるために人を増やす、もしくはコスト
ダウンや商品力アップを図る。
それが戦略の本当の姿である。
さらには今のような流れの速い時代には戦略そのものを進化さ
せていく仕組みを戦略そのものに組み込むことが重要である。
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世界はサバイバリティ(生き残る力)を問われる時代に
歴史的な転換点を迎えた世界。
国家や企業、個人が生き残るための条件とは?
人類には地球温暖化、環境、食料、資源といった問題が待ち構えている。
例えば食料、世界の人々が米国人並みに食べると、28億人しか養えない。
食べる量を減らせば、100億人くらいまでいける。そして
どんなにがんばっても200億人が限度。
資源の問題も大きい。
いまの採掘技術のままで金が30年、銀が20年、銅が40年で枯渇する。
工業界の需要の伸びに追いつきようがない
地球の気候も確実に上昇するだろう。持続可能性(サスティナビリティ)を
目指すといっても、成立しないのは明らかだ。地球だけの閉じた経済圏では
少なくとも100年以内に生存が厳しくなる。個人、会社、地域、国、世界
のレベルで生存大競争が始まっている。
生き残りのカギは?
環境や資源といった生存を支える技術が間に合うかどうかだ。
40年先に世界の人口が100億人に近づくことも考え、研究者はいろいろ
な知恵を出さなければならない。
そのとき日本は?
高い技術と勤勉さは我々の資産だ。世界に打ち勝てるのは環境やエネルギー
の技術だろう。将来は宇宙で空間やエネルギー、資源の利用を競い合う時代
も到来する。地球から宇宙に飛び出し、大きな構造物をつくれる技術を持つ
国が優位に立つだろう。
ロボット技術や半導体技術、太陽電池技術を生かせば、日本が宇宙に発電所
をつくることも可能だ。農場や工場もできるだろう。どこを変えれば日本の
産業界が活気づくのかを考える必要がある。太陽系を利用する技術をつかん
だ国が確実に繁栄する。
技術だけで問題を解決できるのか?
弱肉強食の世界になってはだめだ。科学技術の知識だけに頼り、間違いを犯
してはならない。人文社会系の知恵ややさしさも動員し、生存学を考える必
要がある。そのもとになるのが生存基盤学だ。金や銀の代わりに何をつくれ
るのか。惑星でどんな資源をとれるのか。そういう基盤技術を通じ、世界の
生存を保証することを考えなければならない。環境権、生存権、人間権など
も研究していく。共有や協調という発想が世界のサバイバリティに役立つ。
個人の生き方の変革は?
人間は個体だけなら弱い。しかし強みがある。それは社会をつくり、人間関
係を築いたことだ。人間は個人の能力と欲望、そして社会の能力で発展して
きたが、欲望が強くなりすぎていまの金融問題がおきた。個人の力で克服で
きるかどうかは分らないが、人間の暴走を人文社会系の知恵や学問、文化で
防ぐ必要がある。
人間は集団で動く。だが集団は行き過ぎることがある。自由主義や市場経済
に問題があっても、規制に走りすぎると危ない。そこをコントロールする発
信源が大学の大きな役割になる。
【日経新聞:京大松本総長の記事より抜粋】
国家や企業、個人が生き残るための条件とは?
人類には地球温暖化、環境、食料、資源といった問題が待ち構えている。
例えば食料、世界の人々が米国人並みに食べると、28億人しか養えない。
食べる量を減らせば、100億人くらいまでいける。そして
どんなにがんばっても200億人が限度。
資源の問題も大きい。
いまの採掘技術のままで金が30年、銀が20年、銅が40年で枯渇する。
工業界の需要の伸びに追いつきようがない
地球の気候も確実に上昇するだろう。持続可能性(サスティナビリティ)を
目指すといっても、成立しないのは明らかだ。地球だけの閉じた経済圏では
少なくとも100年以内に生存が厳しくなる。個人、会社、地域、国、世界
のレベルで生存大競争が始まっている。
生き残りのカギは?
環境や資源といった生存を支える技術が間に合うかどうかだ。
40年先に世界の人口が100億人に近づくことも考え、研究者はいろいろ
な知恵を出さなければならない。
そのとき日本は?
高い技術と勤勉さは我々の資産だ。世界に打ち勝てるのは環境やエネルギー
の技術だろう。将来は宇宙で空間やエネルギー、資源の利用を競い合う時代
も到来する。地球から宇宙に飛び出し、大きな構造物をつくれる技術を持つ
国が優位に立つだろう。
ロボット技術や半導体技術、太陽電池技術を生かせば、日本が宇宙に発電所
をつくることも可能だ。農場や工場もできるだろう。どこを変えれば日本の
産業界が活気づくのかを考える必要がある。太陽系を利用する技術をつかん
だ国が確実に繁栄する。
技術だけで問題を解決できるのか?
弱肉強食の世界になってはだめだ。科学技術の知識だけに頼り、間違いを犯
してはならない。人文社会系の知恵ややさしさも動員し、生存学を考える必
要がある。そのもとになるのが生存基盤学だ。金や銀の代わりに何をつくれ
るのか。惑星でどんな資源をとれるのか。そういう基盤技術を通じ、世界の
生存を保証することを考えなければならない。環境権、生存権、人間権など
も研究していく。共有や協調という発想が世界のサバイバリティに役立つ。
個人の生き方の変革は?
人間は個体だけなら弱い。しかし強みがある。それは社会をつくり、人間関
係を築いたことだ。人間は個人の能力と欲望、そして社会の能力で発展して
きたが、欲望が強くなりすぎていまの金融問題がおきた。個人の力で克服で
きるかどうかは分らないが、人間の暴走を人文社会系の知恵や学問、文化で
防ぐ必要がある。
人間は集団で動く。だが集団は行き過ぎることがある。自由主義や市場経済
に問題があっても、規制に走りすぎると危ない。そこをコントロールする発
信源が大学の大きな役割になる。
【日経新聞:京大松本総長の記事より抜粋】


